僕の技術者としてのデビューが間近に迫っていた頃、それを果た
すための関門の一つに 「 先生の髪を Cut する 」 ということがありま
した。
そして、ある日先生から「今度、おれの髪、Cut して、、、」と言われ
たのです。
いよいよきたぞ~っと思い気合を入れて準備していました。
翌週くらいだったでしょうか、
「 ちゃんとカリアゲの練習をしているか?」
と聞かれ( この頃の先生の髪型はまわりを刈り上げていました )
「 はい、やりました 」
と答えましたら、物凄い剣幕で叱られました。
どうしてこうなったのか訳が分からずポカンとしていると、理由を
教えて下さいました。
「 やりました 」 では、今回一度 Cut したら終りでいいと思っていることに
なる。 それではダメだ。「 カリアゲの練習と研究はこれからもずっと続
けていくものだ」だから「やっています」 だ、と言われてやっと気付き、
理解することができました。
この時に先生の仰った「 続ける 」ということの大切さが、次のアリス
トテレスの言葉に重なると思い、書き留めておきました。
「 美徳(excellence)は、訓練と習慣の賜物である 」
ここの、「 美徳 」を「 感性の伴った技術 」に置き換えると、そのまま美容師
としての自分にあてはめて考えられると思いました。
左側は、世阿弥という人が書いた「 風姿花伝 」の中で特に気に
なっている一文です。
この言葉と出会ってから、美容師にとっての「 秘する花 」とは何
か、、、、、。
ずっと考えてきました。もちろん、お能を舞う方と美容師は違い
ますが、技術者として見ると、共通する部分が、そして取り入れら
れる所がたくさんあるような気がしたのです。
生涯現役を続けるのなら、その時々に見合った表現のしかたと
いうものがあるんじゃない!?
と、世阿弥に問いかけられているような気がしました。
しかしながら、「 考え未だ半ばで確信に至らず、、、、、、 」
結局、現在も 「 考え中 」です。
〇ひ
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